桜の下で会いましょう
そして、陽も高くなった頃。
依楼葉は、父に連れられて、宮中に参内した。
「おお、春の中納言殿。すっかり、お元気になられて。」
そう話しかけてきたのは、桃花の父・右大臣の藤原武徳だ。
ちなみに藤原武徳は、父・藤原照明の従兄弟にあたる。
「これはこれは、叔父上様。」
依楼葉は、頭を下げる。
「何が、叔父上様だ。いつものように、お父上様と呼んでくれ。」
「えっ?」
ハッとして依楼葉は、桃花の父だと言う事を、思い出す。
「そうでした。我らの関柄は、義親子。」
「何を今思い出したかのように。大丈夫か?婿殿。」
武徳が、依楼葉の肩を掴む。
「むむむ。婿殿、病み上がりのせいか、体も細くなり申したな。」
依楼葉と一緒に、父・照明も慌てる。
「そうなのです。ずっと、寝たきりでして……」
父が、言い訳をしてくれる。
「無理もございません。流行り病と聞いた。回復できたのも、奇跡のようなもの。ご自愛くださいませ。」
依楼葉は、父に連れられて、宮中に参内した。
「おお、春の中納言殿。すっかり、お元気になられて。」
そう話しかけてきたのは、桃花の父・右大臣の藤原武徳だ。
ちなみに藤原武徳は、父・藤原照明の従兄弟にあたる。
「これはこれは、叔父上様。」
依楼葉は、頭を下げる。
「何が、叔父上様だ。いつものように、お父上様と呼んでくれ。」
「えっ?」
ハッとして依楼葉は、桃花の父だと言う事を、思い出す。
「そうでした。我らの関柄は、義親子。」
「何を今思い出したかのように。大丈夫か?婿殿。」
武徳が、依楼葉の肩を掴む。
「むむむ。婿殿、病み上がりのせいか、体も細くなり申したな。」
依楼葉と一緒に、父・照明も慌てる。
「そうなのです。ずっと、寝たきりでして……」
父が、言い訳をしてくれる。
「無理もございません。流行り病と聞いた。回復できたのも、奇跡のようなもの。ご自愛くださいませ。」