桜の下で会いましょう
「姉君は、私が若い者達の和歌の集まりに呼ばれずにいた時、ご自分の身を呈して、守ってくれたではありませんか。そのお礼です。」

「隼也……」

依楼葉は、嬉しくて隼也の肩の傷を、ずっと摩っていた。


こうして左大臣家の一大事を守り切ったのは、血は繋がらなくても、お互いを姉弟として崇め合う、依楼葉と隼矢の絆だった。

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