神志名社長と同居生活はじめました
「な、何でそうなるんですか⁉︎」
付き合ってもいないのに結婚はおかしいけれど、付き合ってもいないのに同居だって、どう考えてもおかしい!
「順を追った方がいいかと思って」
「いや、順を追うって言われても⁉︎」
「君へのメリットは、後々考えていくことにする。とりあえず一緒に暮らしてみて、君が本当に嫌だったらいつでもやめていい。
それに、生活を支えてほしいとは言ったけど、同居生活に慣れるまでは自分のことを優先に生活してくれて全く構わない」
どう? と聞かれるけれど、社長の言っていることがとんでもないことには何も変わりない。
「だっ、駄目に決まってるじゃないですか!」
「どうしても?」
「ど、どうしてもです……!」
自分が押しに弱すぎて、段々と否定の言葉が弱々しくなっていく。
その隙を逃さないと言うかのように、社長が家の中へとするりと入ってきてしまった。
「ちょっ⁉︎」
「まあまあ。その花も、早く水に浸けてあげなきゃいけないし」
「た、確かに」
「花瓶と水道はどこ?」
「えーと……ん?」
言われるがままに、社長に家の中を案内してしまいそうになる。
「だ、だから……!」
「観念してよ」
ーー俺、君のこと本当に気に入っちゃったから。
社長が突然、そんなことを言うのだった。
き、気に入ったって……何で⁉︎
社長の言うこと、さっきから滅茶苦茶で訳が分からない。
分からないのに……。
「同居の件……本当にとりあえず、ですよ」
そう答えてしまった自分が不思議でたまらなかった。
尚にフラれて、一人でいたくなかったから?
誰からももらったことのないような豪華な花束が嬉しかったから?
自分の気持ちを素直に言わせてくれたから……?
理由は、どれも違うかもしれないし、全部合っているかもしれない。
……今まで、自分のことは常識人間だと思っていた。
これからしばらく、常識とはかけ離れた生活を送ることになりそうです……。
付き合ってもいないのに結婚はおかしいけれど、付き合ってもいないのに同居だって、どう考えてもおかしい!
「順を追った方がいいかと思って」
「いや、順を追うって言われても⁉︎」
「君へのメリットは、後々考えていくことにする。とりあえず一緒に暮らしてみて、君が本当に嫌だったらいつでもやめていい。
それに、生活を支えてほしいとは言ったけど、同居生活に慣れるまでは自分のことを優先に生活してくれて全く構わない」
どう? と聞かれるけれど、社長の言っていることがとんでもないことには何も変わりない。
「だっ、駄目に決まってるじゃないですか!」
「どうしても?」
「ど、どうしてもです……!」
自分が押しに弱すぎて、段々と否定の言葉が弱々しくなっていく。
その隙を逃さないと言うかのように、社長が家の中へとするりと入ってきてしまった。
「ちょっ⁉︎」
「まあまあ。その花も、早く水に浸けてあげなきゃいけないし」
「た、確かに」
「花瓶と水道はどこ?」
「えーと……ん?」
言われるがままに、社長に家の中を案内してしまいそうになる。
「だ、だから……!」
「観念してよ」
ーー俺、君のこと本当に気に入っちゃったから。
社長が突然、そんなことを言うのだった。
き、気に入ったって……何で⁉︎
社長の言うこと、さっきから滅茶苦茶で訳が分からない。
分からないのに……。
「同居の件……本当にとりあえず、ですよ」
そう答えてしまった自分が不思議でたまらなかった。
尚にフラれて、一人でいたくなかったから?
誰からももらったことのないような豪華な花束が嬉しかったから?
自分の気持ちを素直に言わせてくれたから……?
理由は、どれも違うかもしれないし、全部合っているかもしれない。
……今まで、自分のことは常識人間だと思っていた。
これからしばらく、常識とはかけ離れた生活を送ることになりそうです……。