ねぇ、こっちを向いて


笹倉くんは少しはにかんで

「ねぇ、こっちを向いて」

って私の耳元で囁いた。


とたんに、顔に熱を帯びていく。


それが恥ずかしくて、下を向いていると顎に手を添えて、クイっと顎を持ち上げた。


瞳と瞳が交わる。


ゆっくりと近づいてきて、


「んっ……」


夕陽に照らされた図書室で、私と彼の距離はゼロになった───。


そっと離れていく。


「これからよろしく。俺の可愛い彼女さん」


そしてもう一度、さっきより長く。


私にキスを落とした────。





*end*

< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

涙と恋と空想世界

総文字数/1,403

恋愛(純愛)2ページ

たとえ叶わない恋でも。

総文字数/5,526

恋愛(純愛)20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私の初恋は、中学生の時でした。 2歳年上のあなたには、好きな人がいて。 私はあなたのことが好きで。 叶わない恋だってわかってる。 でも、たとえ叶わない恋だとしても、 勝負に出るのは悪いことですか───?

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop