時空間への旅人
「ごめんなさいユリ。私ユリがうらやましくて、あんなことを。」
カナは泣いていました。
「もういいわ。」
ユリはカナの手を取りました。
「ねえカナ、あのコアと何か話した。」
「ユリも会ったの。あのタヌキと。」
カナはコアを思い出すだけで楽しく思えました。
「コアがカナに呪文を教えるように指示したの。」
カナは驚きました。コアがそんなことを…‥。 きっとユリを通してカナを救ってくれたのです。
「私、コアにいつも心を読まれるの。なんでかな本当。あの化け物、腹が立つわ。」
ユリの顔がみるみるうちに真っ赤になっていきました。
「カナはどうなの。いつも心を読まれたの。」
カナは迷っていました。コアは言いました。嘘の心だけがわかることを…‥。
「コアが私に言うの。お前の夢の中にいつまでも出てきてやるって。そしていつも尻尾から臭い匂いを…‥。」
カナはどう答えていいかわかりませんでした。 ただ1つ確かのことはユリがいつも嘘をついていることです。
コアはユリになぜ心が読める真実を話してはいません。ユリが嘘をつかなくなるまで永遠にわからないことでありました。
「本当に今までのことごめんなさい、ユリ。」 「だからもういいって。」
ユリはカナに微笑みました。
ユリには先程からずーっと聞こえていました。「ギンギン、ギンギン…‥。」
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