残酷なこの世界は私に愛を教えた
重いだろうな、こんなこと。
流石に本人に言うのは止めておこう。
だって引かれたくないもんね。
「ええ! 何だよ気になんだろ、教えろよ~」
隼人がぐっと顔を近付けてくる。
「わ、分かった分かった、言うから!」
あんまりその綺麗な顔近付けないで貰えます?
心臓飛び出すんで!
「もうとっくに、隼人が私の生きる意味だよ」
それを聞くと隼人は一瞬驚いた顔をして、それからすぐに私をぎゅーっと抱き締めた。
「あーもう、お前可愛いね?」
「な、何言って……ん!?」
そのまま、深く深くキスをする。
どちらの熱なのかも分からないほどに、体温が混ざり合うまで。
「キス、慣れてきた?」
唇を離すとニヤッと笑い彼が聞く。
「うん、そうみたい」
なんだか悔しいので、今度は私から唇を重ねた。
一瞬隼人は驚いて、それからまた隼人が上を取り返したのは言うまでもない。