人生という罰ゲーム
第2章「日常」
「彼方〜一緒にお昼食べようせ〜」

彼方の転校の理由を聞いてからいつも1人だった僕の時間はいつしか渉と一緒にいる時間になっていった。休み時間、お昼、放課後、帰宅時。その時間のほとんどを渉と一緒に過ごしていた。

嫌ではなかった。俺のモノクロの世界に渉は色をつけてくれた。こんなにも鮮やかに。


「彼方、暗い顔してるけどどうかした?」

「んーん。なんでもないよ。少し考え事してただけ。それより渉食べ過ぎじゃない?太るよ?」

焼きそばパン3つにメロンパンを2つという僕にとって多すぎる昼食は渉には当たり前のようで、毎日ぺろっと食べている。

「ん?そうか?まあ俺はその分消費してるからな!!つか彼方は食わなすぎだろ?おにぎり1個とオレンジジュースだけとか5、6限腹減らねー?」

「別に。僕はこれが普通だもん。」

………こいつの身長高い理由はこれだったのか…?
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