そんな私は…
「…」
頼ってもどうにかなる訳じゃないし‥
今は前髪で隠されている左眼は、あろう事か予知夢の能力を持ってしまったのだから。

賢「黙ってねぇでなんとか言えよ‥」
なんで‥そんな悲しそうな表情をするの?
綺麗な瞳がなんとも言えない感情で覆われている。

「…なんでアンタがそんな表情をするの?意味分かんないよ‥」

賢「チッ‥それ本当に言ってんのか?あ"ぁ?」
げっ!なんでキレてるの?!

「はぁ‥分かったよ」
そう言って、左眼を隠してた前髪をかき上げて賢人にも見えるようにした。

賢「!!!ッお前、それ‥」
びっくりしますよね…はぁ

「さっき部屋出る直前に、左眼に激痛走ったの‥」

賢「い、今は大丈夫なのかよ?」
そう言って、優しく触れるように左眼に近づく手。視界を覆うように囲む、温かい手。


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