旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
私の疑うような事じゃなく、偶然付けられたもの。
そう言ってお願い。
じぃっと睨みつけるように彼をガン見してしまう。
それでも相手はキョトンとして、「香り?」と言いながら首を捻ってる始末で。
「えーと…」
どうやってこの場を言い逃れようかと思いを巡らせてるみたい。
そんな風に見えるのも、私の心が狭い所為?
「私、ずぅっと気になってたの。皆藤さんの服から甘ったるい香りがした夜から」
まだ結婚式を挙げて間もない日だった。
酔っ払った彼のスーツからスーッと香った鼻に付くような香り。
「それに、最近はソープのような香りも偶にするし、私に内緒で何処かへ寄ったり、隠してることがあるんじゃないのかと疑ってしまってるの」
彼を信じたい。でも、そういうこともゆっくり話せないくらいに毎日どこかすれ違ってる。
「未彩さん…」
皆藤さんは私の顔を見ると眉間に皺を寄せ、言葉を詰まらせながら答えようとしてくれた。
でも、何だか答えに迷ってるみたいで、それを見て取った私は、やはり何か隠し事があるんだと確信してしまい……。
「いいよ。別にどんな答えでも覚悟は出来てる」
そう言ってお願い。
じぃっと睨みつけるように彼をガン見してしまう。
それでも相手はキョトンとして、「香り?」と言いながら首を捻ってる始末で。
「えーと…」
どうやってこの場を言い逃れようかと思いを巡らせてるみたい。
そんな風に見えるのも、私の心が狭い所為?
「私、ずぅっと気になってたの。皆藤さんの服から甘ったるい香りがした夜から」
まだ結婚式を挙げて間もない日だった。
酔っ払った彼のスーツからスーッと香った鼻に付くような香り。
「それに、最近はソープのような香りも偶にするし、私に内緒で何処かへ寄ったり、隠してることがあるんじゃないのかと疑ってしまってるの」
彼を信じたい。でも、そういうこともゆっくり話せないくらいに毎日どこかすれ違ってる。
「未彩さん…」
皆藤さんは私の顔を見ると眉間に皺を寄せ、言葉を詰まらせながら答えようとしてくれた。
でも、何だか答えに迷ってるみたいで、それを見て取った私は、やはり何か隠し事があるんだと確信してしまい……。
「いいよ。別にどんな答えでも覚悟は出来てる」