旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「未彩さんが、此処に嫁いでくれたから」


ね?と期待の眼差しで微笑む彼の顔は優しそうだ。
だから私はついそれに引き込まれてしまい、まだ出来もしないうちから、「うん…」と安易な返事をしてしまった。


きゅっと肩を抱く皆藤さんは背中にも手を回し、「ありがとう」と抱きしめながらお礼を言う。
それをこそばゆく感じながら受け止め、胸を弾ませてると__。



「ねぇ、未彩さん」


真剣な表情を寄せてきながら囁く皆藤さん。

えっ…ひょっとして、キスするつもり?と身構えると、その口からは思いも寄らない言葉が発せられて……。



「子供…」

「は?」

「子供は早く作ろう」

「ええっ?」

「…いや、親戚筋が(やかま)しくてさ」


俺、本家の長男だから…と言うと私の手を取り、今夜からでもいい?…と言いだす。


「えっ…」


その言葉につい顔が強張る。
だって今、それこそ庭づくりして欲しい的な発言、していなかった!?



(子供を作ったら、庭づくりなんて出来ないんですけど!?)


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