旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
ショボンと肩を落としながら部屋を出た。
月詠みの庭へ足を運ぶと、皆藤さんと同じくらいの背格好をした克っちゃんが、タバコを片手にぼうっと庭を眺めている。
(こうして見ると同じ男性でもやっぱり全然タイプが違うな)
自分がこれまで見てきた男性のタイプは、概ね克っちゃんみたいな感じの人ばかりだ。
作業着を着て、ガシッとした頑丈そうな身体つきで、タバコを吸ってたり、大酒を飲んで楽しそうに騒いでる人__。
パキッと踏みつけた枝の音に気づいて克っちゃんが振り返る。
そういう野性的な感覚があるのも、旦那様とは違うところ__。
「おう、やっぱり持ってきたな」
今回も用意してるんだ…と感心する相手に近寄りながら、勿論…と答えて広げて見せる。
「今回はどんなんだ?」
ふわっとメンソールの香りを漂わせながら近づく克っちゃんに眉根を寄せながら、こんなの…と差し向け、デザイン画を見せた。
「どれどれ」
タバコを地面に押し付けて揉み消す克っちゃん。
そのニコチンの香りが付いた指でスケッチブックを受け取り、ぱっと後ろを振り返って確認した。
月詠みの庭へ足を運ぶと、皆藤さんと同じくらいの背格好をした克っちゃんが、タバコを片手にぼうっと庭を眺めている。
(こうして見ると同じ男性でもやっぱり全然タイプが違うな)
自分がこれまで見てきた男性のタイプは、概ね克っちゃんみたいな感じの人ばかりだ。
作業着を着て、ガシッとした頑丈そうな身体つきで、タバコを吸ってたり、大酒を飲んで楽しそうに騒いでる人__。
パキッと踏みつけた枝の音に気づいて克っちゃんが振り返る。
そういう野性的な感覚があるのも、旦那様とは違うところ__。
「おう、やっぱり持ってきたな」
今回も用意してるんだ…と感心する相手に近寄りながら、勿論…と答えて広げて見せる。
「今回はどんなんだ?」
ふわっとメンソールの香りを漂わせながら近づく克っちゃんに眉根を寄せながら、こんなの…と差し向け、デザイン画を見せた。
「どれどれ」
タバコを地面に押し付けて揉み消す克っちゃん。
そのニコチンの香りが付いた指でスケッチブックを受け取り、ぱっと後ろを振り返って確認した。