旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「はい。そうです」
ドキッと軽く心臓が跳ね、いよいよか…と思うと少し緊張もしてくる。
「先生と社長さんなら奥のお座敷でお待ちかねよ。…ふふっ。あの先生もなかなかどうして隅に置けないわね」
可愛らしい人…と微笑まれるが、私のどこを見てそう思う?と言いたい。
(やっぱり普段通りの通勤着で来れば良かったかも)
どうも日頃着ない服だと調子が出ない。
こんな感じで話したこともない相手を面と向かい合うなんて、やっぱりやめとけば良かった。
後悔先に立たず、とがっかりしながら廊下の端でパンプスを脱ぎ、框に置かれたスリッパに履き替えて歩きだす。
だけど、二、三歩歩くとすぐに座敷には着いてしまい、私は足を止め、ごくっと唾を飲み込んだ。
「…し、失礼します」
声をかけて障子を開け、真っ直ぐ中に視線を走らせれば、一番手前の席には社長の永井さんが座っていて、私を見るとニヤつき、「おう来たか」と声をかけてくる。
「こっちへおいで」
手を振る社長は私を自分の斜向かいに呼び寄せ、畳の上に置かれた分厚いの座布団を指差して「座って」と言った。
ドキッと軽く心臓が跳ね、いよいよか…と思うと少し緊張もしてくる。
「先生と社長さんなら奥のお座敷でお待ちかねよ。…ふふっ。あの先生もなかなかどうして隅に置けないわね」
可愛らしい人…と微笑まれるが、私のどこを見てそう思う?と言いたい。
(やっぱり普段通りの通勤着で来れば良かったかも)
どうも日頃着ない服だと調子が出ない。
こんな感じで話したこともない相手を面と向かい合うなんて、やっぱりやめとけば良かった。
後悔先に立たず、とがっかりしながら廊下の端でパンプスを脱ぎ、框に置かれたスリッパに履き替えて歩きだす。
だけど、二、三歩歩くとすぐに座敷には着いてしまい、私は足を止め、ごくっと唾を飲み込んだ。
「…し、失礼します」
声をかけて障子を開け、真っ直ぐ中に視線を走らせれば、一番手前の席には社長の永井さんが座っていて、私を見るとニヤつき、「おう来たか」と声をかけてくる。
「こっちへおいで」
手を振る社長は私を自分の斜向かいに呼び寄せ、畳の上に置かれた分厚いの座布団を指差して「座って」と言った。