涙のち、銃声
心とは対照的に、
冷静な表情を必死に作る。
タク坊が用意してくれた筋書きに、真田と小西はまんまと引っ掛かっていた。
全ての実行はタク坊が行ったと・・。
“アメリカにいる堀部アズサには犯行は不可”だと勝手に結論付けている。
北大路と川辺を殺すなら・・・・
・・・今しかない・・。
「・・・・・・・・・・・・・。」
誰にも怪しまれることなく、
“署長室”の前に立つ。
今日もこの中で、自分達の保身について話し合っているんでしょう・・?
こちらの狙い通り、村山を殺した後、
顕著にあの2人は署長室に籠もって何かを話し合っていた。
あえて“堀部アズサが事件に絡んでいる”と思わせた最大の目的。
“自分達の過去の隠蔽が発覚する”と恐れる2人は、より接触の機会を増やす。
二人纏めて殺したいと考えていた私にとって、
川辺と北大路はこちらの思惑通りに動いてくれた。
人が最も出払っている時間。
サイレンサーを付けた拳銃を握りしめ、
署長室の扉を開ける。