絆 ～私は必要ですか?～ 【完】

「私は弁護士の皆川です。九条コーポレーションの顧問弁護士をしています。
本日は少し聞きたい事があって、間宮さんにはこちらに来ていただきました。」

皆川先生が今回呼び出した理由を説明している間、父も俺も登和も静かに様子を見守っている。

「いつもお世話になっております。皆川先生の事は存じ上げております。
会社の顧問弁護士の先生が、私に聞きたい事とはなんでしょうか？
もうすぐ仕事が始まります。社長も予定が入っていて忙しいので、短時間にしていただくか、日を改めていただけるとありがたいのですが？」

間宮に 俺の午前中の予定を課長に頼んでキャンセルしてもらったから大丈夫だと話せば、あからさまに不快な表情をする。
俺としては、もう秘書をやらせるつもりはない奴に今後の予定を把握させる気は毛頭ない！

間宮に柚希が言われた事、やられた事。そして、俺が報告として言われていた事の話を比べると辻褄が合わないのはどうしてかと問いただす。