神在(いず)る大陸の物語【月闇の戦記】<邂逅の書>
「どういう意味だそれは?」
「あら、言葉のままですよ」
「おい・・・なんだか腹立つぞ、その言い方?」
 その言葉とは裏腹に、そう言った彼の唇が、ごく自然に小さな笑みを刻んでいる。
 月影を散らす夜風が、アーシェの魔法剣士の見事な栗毛の髪と、そして、リタ・メタリカの美しくも勇ましい姫君の紺碧色の長い巻髪を揺らし、ざわめく森の中へと消えていく。
 それは、天空に浮かぶ金色の月の光が、淡く照らし出す夜のこと。
 切なさも悲しみも、色とりどりに瞬く幾万の星々の合間に解き放ってしまえばいい・・・・
 波乱の風は、まだ、神在(いず)る大地に、吹き始めたばかりである。

   

【神在る大地の物語 ~月闇の戦記~<邂逅の書>】  END
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