☆服従ゲーム☆俺様王子は奴隷な私を溺愛中。
「かっこいいな。一月君」
どんなときの一月君も好きだけど、バスケをしている一月君は一段と輝いて見えた。
やっぱり、好きなことに夢中になっている男子は、反則なくらいかっこいい。
一月君はドリブルをし、そこからシュートへ入る。
素人目にも、すごく綺麗なフォーム。
だけどそのとき、一月君の手が突然、おかしな方向へ曲がった。
「くそっ…」
ボールはゴールとは程遠い、地面に叩きつけられた。
「なんでだよ! なんで俺の手は、シュートもうてなくなったんだよ!」
一月君はしゃがみこみ、悔しそうに地面をなぐった。
……思わず声をかけようかと思った。
けれど、うなだれる一月君にかけてあげられる言葉が見つからず、私は気づかれないようにその場を去った。