わん もあ ちゃんす
そこからの一週間は小学一年生の生活って意外と大変なもので、そもそも体に体力がないから学校から帰ってもすぐに寝てしまう。
だから宿題は朝早起きしてしなければいけない。宿題の内容は簡単といえば簡単だけど、面倒くさい。
友達ができるかは不安ではあったが人気の女児アニメや子供番組の話題ばかりなのでそれさえチェックしておけばよかった。高校の時は芸能人の話題が多かったのでバラエティ番組をチェックしていた俺としては楽だなと感じていた。
先生との関係も良好な方だと思う。よく挙手するし少しからかったりもしているからだ。

さて、だんだんと時間は流れていく。気がつけばゴールデンウィークが終わっていた。家庭訪問がそろそろある頃だろう。
学校生活が順調に進んでいた俺には気づいたことがある。
この体『えいちゃん』は俺と同い年だということ。つまり俺は時間を少し巻き戻っている。
そしてそこから考えたこと。それは「じゃあ俺はどこにいるんだろう」ということ。俺の意識はこの『えいちゃん』の中にあるのだから、俺は存在しないのか、それとももう一人俺がいるのか。それとも…。いや、それは考えないでおこう。あまり信じたくはないから。
そして考えたことをこの目で確かめてみたくなった。
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