黒王子に恋をして。

梓side

あーだめだ、可愛い、可愛すぎる。

キスしたあとの涙ぐんだあの目とか、真っ赤になっているけど怒ってる顔とか、俺の後をついてくる所とか、もう全てが可愛い。

入学した時からめちゃくちゃ可愛い子がいると噂になっていて、あいつのことは知っていた。

その時から何回も目で追ってしまう時があった。

たぶんその時から瑠奈に惚れてたんだと思う。





「そろそろ教室つくから瑠奈たちは先にいけ。」

「あ、うん。いこ、ゆき」





教室の中に入ったのを確かめてから俺たちはまた歩き出した。





「梓、お前瑠奈ちゃんに手出したろ。」

「軽くキスしただけだよ。」

「へぇ〜軽くね。俺には濃厚に見えたけどな。」

「...ちっ、なら聞くな。」





どうやらこいつは見てたらしい。
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