キミ、依存症


「あの先輩なんだね。それで?」


「…何が?」


「返事はなんて答えたの?」


いつもと違ってハルの口調が荒く感じるのは気のせいだろうか。


なんだかいつものハルじゃない。


焦っているような、そんな気がした。


「だから、ハルには関係ないって…」


「付き合うことにしたってこの前言ってたでしょ?」


…そういえば、イライラしてついそういった気がする。


なんでそんなことは覚えているんだろう。


ハルのそういうところが嫌い。


覚えててほしくないことは覚えていて、覚えててほしいことは何一つ覚えててくれないんだから。


< 163 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop