キミ、依存症


「…変だったらダメなの?菜乃の方こそなんで俺を拒むの?」


そういってハルの手がスカートの中へと侵入してくる。


「ハル!」


その手を思わず掴むと、いとも簡単に振りほどかれたと思えば私の頭上で抑えられた。


こんなハル知らない…。


「菜乃は誰にも渡さない」


慣れた手つきでハルの手は上へと移動して、私をかき乱す。


触れるハルの手はいつも冷たい。


こんな風にほかの女の子にも触れていると考えると泣きそうになる。


三日もハルに触れていなかった私の体はあまりにも正直だ。


まるで体中の体温がハルの触れる場所へ集まっているように熱くなる。


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