キミ、依存症
「…冗談ばっかり」
先輩はよくわからない人だ。
いつもへらへらして軽い口調。
何が本気で何が冗談なのかが分からない。
「そう?俺分かりやすいってよく言われるけど?」
どの口が言っているんだか…。
「とにかく、離してください!」
「やーだね」
ぎゅっと握りしめられる手から、先輩の体温が伝わってくる。
意外と大きいんだなっとか、細い指だなって感じながらも
やっぱり思い出してしまうのは彼だった。