キミ、依存症


私から握られるとは思っていなかったのか、先輩が目を見開いていた。


だけど、すぐにさっきみたいに強く握り返される。


今は先輩のことだけを考えよう。


私が今、一緒に居るのはハルじゃなくて、先輩なんだから。


「菜乃ちゃんってもしかしてツンデレ?」


「ち、違いますよ」


「はは、ほんと可愛い」


先輩は本当につかめない人だ。


だから、変に緊張しちゃってるんだ。

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