愛ってなんだろう
失恋
あーー。なんでこんなことになったんだ。

やっぱり皆顔しか見てないんですね〜、分かってましたよ。分かってたけど少し期待したっていいじゃんか。

ベットの上で苛つきと悲しさを表現するように強めの力で枕を殴る。バシバシッと音を鳴らしながらも私の目からはぼろぼろと涙がこぼれる。

私は佐藤柚希。至って普通の女子高校生だ。
なんでこんな情緒不安定になっているかと言うと、つい先程付き合っていた彼氏に振られたからだ。

振られたのはまだいい、振られた理由が腹立たしかった。彼は私になんて言ったと思う?
「お前が悪い訳では無いんだけど、その、ごめん。やっぱり友達に戻ろう。」
だと!?私が悪くないのになんで別れることになるんだ!

たしかに私は元の性格がとてもうるさく、テンションがめちゃくちゃに高い。
彼が大人しい子が好きと言っていたので、彼の前では大人しい女の子を演じていた。しかし、先日テンションの高い状態で彼に電話をしてしまい、その時軽い喧嘩をしてしまった。そのあと仲直りはできたものの、気まずい雰囲気になってしまった。

そしてその次の日、彼から別れを切り出してきたという事だ。
たしかに私が最初から本性を出していなかったのも悪い。だけど、だけど彼から私に告白してきて、しかもその理由が顔だった。

私は純粋に彼のことが好きだったし、少し悲しかったけどこれから好きになってもらえればいいかなんて思っていた。

喧嘩をしてしまった理由も元はといえば彼が元カノの話ばかりをしてきて、私がそれに妬いてしまったからなのだ。

まあ過ぎたことをごちゃごちゃ引きずっていてもしょうがない。…しょうがないのだが、涙が止まらない。

好きだった。本当に。
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