好きになっては‥‥いけない人

芹那の右手の固定が外れ
リハビリが始まった。

「数日のリハビリで
元の生活に戻れるようになるから」
と、先生に言われた。

だから
「明日、自分のマンションに戻るね。」
と、両親に伝えた。

あの日から
両親は、ギクシャクしているが
私がマンションに戻る事で
元に戻ってほしいと考えていた。

大輝にも送迎のお礼を
言わないといけない
と、思っていた。

病院から、遅れて会社に入り
仕事を進めていたが
少し休憩と、コーヒーを買いに
休憩室に行くと······

「先輩、どうして綾瀬さんの
送迎をやってるんですか?」
「ああ?勝手だろ?」
「勝手じゃないでしょ
このひと月、定時後、俺が先輩の仕事
やってるんですよ。」
「そうだな。悪い、山名、ありがとう。」
「うわっ、素直でキモっ。」
「はぁっ」
「でも、真面目な話し
先輩が他の女性を送迎しているの
花ちゃんは、知ってるんですか?」
「・・・・・・・」
「えっ、先輩、もしかして秘密に?」
「違う!花に······言われたんだ。」
「ええっ、花ちゃんに?
   どういう事ですか?」
「芹那と花は、姉妹だ。」
「えっ?で、花ちゃんに
お姉さんの送迎を頼まれただけ?
・・じゃないですよね?
先輩、この所ずっと変ですもん。
何かあるんでしょ?」
「おまえなっ、そんなことは
敏感にわかるんだな
それを仕事に行かせ。」
と、大輝
「なんなんですか?
人が心配しているのに」
と、山名君
「はいはい、ありがとうな
ほらっ、仕事に戻るぞ。」
「あっ、先輩、まだ話の途中ですよ。」
と、二人は出ていった。

えっ、どういう事?
花と大輝が、知り合い?
いやっ、山名君の話しぶりだと
恋人同士・・みたいな。

ああっ、頭が・・痛い・・
と、うずくまる私を
崎平ちゃんが見つけて
医務室に連れて行ってくれた。

芹那の後輩である後藤ちゃんに
連絡をして
総務課長に芹那の体調不良を
伝えてもらい、少し休憩させるから
と、言った。

後藤ちゃんは、課長に伝えてから
医務室にきてくれた。

秋葉さんと別れてから
元気がなかった芹那だが
事故にあってから
再び秋葉さんといるようになり
不思議に思っていた。

すると、秋葉さんに芹那は、
秋葉さんとの経緯だけ記憶が
抜け落ちていると
知らされた。
だから、私も後藤ちゃんも
その事に触れなかった。

今、芹那は眠っている
医務室の先生が眠らせた方がよいと
鎮静剤を投与した。
芹那の目に涙が流れた
何が・・芹那を・・苦しめてるの・・


定時まで、芹那を休ませ
定時少し前に秋葉さんに連絡をする。

彼は、直ぐに医務室に来て
芹那を連れて帰って行った。
< 40 / 56 >

この作品をシェア

pagetop