好きになっては‥‥いけない人

すると、突然
花の父親である透さんが
この思い空気が嫌だったのか
「いったい君はどうしたんだ?
花が家を出てから・・・
俺がきいても、
何も話してくれない。」
「そうですね。
でも、私は二人の母親なんです。
どちらかが、良ければ
どちらかを苦しめて良いとは、
思っていません。」と、小百合。

「どういう・・意味?」と、透。


小百合は・・

芹那と大輝君・・
花と大輝君についての・・話をして

「花は、芹那が自分達の事で、
わざとブレーキを踏まなかったのでは
ないかと・・・懸念したの
だから自分は、大輝君と離れて
大輝君に芹那の事をお願いした・・
お姉ちゃんを支えてください、と。

そんな花の辛い気持ちを
知っていたのに。
花が苦しい思いをしているのを
知っていたのに。

私は・・私は・・

芹那が・・やはり・・自分から
命をたとうとしたのでは‥
ないかと・・と考えてしまい‥‥

花と大輝君に、全てを投げだして
知らない顔をした・・・

花の顔色が日に日に悪くなり
表情さえもなくなって
眠れないのか
目の下に隈を作っている
そんな状態なのを知っていて

あの日
矢野先生と四季の稜さんが
救いの手を差し出したの
矢野先生に、叱られてしまった。
あなたのお子さんは
芹那だけ‥‥なのかと‥‥

あなた方 家族から離します。
そうでないと、花が壊れてしまう・・
と。」
涙を流しながら、話す小百合さん‥‥

透さんは、驚きから悲痛な顔をして
「そんな・・‥‥‥‥
俺は‥俺はっ‥花に・・

透さんの言葉を遮り

「すみません。
俺が、直ぐに芹那さんと花さんが
姉妹だと、気づいて配慮したら
良かったのにできずに、
このような形になってしまい。」
と、頭を下げながら話す大輝。
「嫌っ、君が悪い訳じゃない。」
「二人が姉妹だと、わかるわけない」
と、透と小百合。
「ですが・・‥‥‥
と、大輝。

「‥‥‥ごめ‥ん‥‥なっ‥さ‥い‥‥」
芹那の声に三人が芹那を見る‥と‥
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