あふれる笑顔
「ほらっ、しっかりしろ。」

何が『ホテルに帰ってからの事を考えると…………』だ。

すっかり酔ってるじゃないか。

まぁ、たぶん考え過ぎて酔ったんだろうけど………。

大して重くもない咲を

さも大変そうに、部屋まで運びツレだとアピール。

「圭ちゃ~ん。
もう飲めないよぅ~」

誰が飲ませるか。

困った姫を抱き抱え、エレベーターに乗った所でホッとする。

カギを開けて、ベットまで運び靴を脱がせる。

「ほらっ、酔っぱらい。
着替えて寝るぞ。」

「分かってる~」

「だったら、目を開けろ。」

ゴロゴロしながら布団に入っていく。

「だから………目を開けろ。
自分でしないなら、脱がすぞ!」

「う~ん…………脱がせて~」

くそっ!

俺の理性を試しやがって!

本気で脱がしてやろうか?!

………………………起きたら泣くから、やんないけど……………。

ふぅ~っ。

明日の服を買っといて良かった。

布団をかけ直してやり、風呂に入ることにした。
< 31 / 121 >

この作品をシェア

pagetop