星野くんとの朝時間
「そう、だね・・・・・」

箸をお弁当箱に置く。

千歳をはじめとして、よく話す仲良し四人組の中の一人として、小さくまとまっていた私の世界。

好きなマンガや小説の話をして、現実ではない世界のことでわいわいしていた私の世界。

星野くんと交わすあいさつ。

少しの時間の雑談。

楽しい時間、新しい世界。

それがブソウオウだとしたら?

いや、そうに違いない。

「そうかな、いや、そうだね、えへへ・・・・・・あはっ」

涙が出そうになった。

理由はわからなかった。

そんな私を千歳はじっと見ているようだった。

落ち着くのを待ってくれているのだろう。

(ちーちゃん、私の大切な親友。ちーちゃんを不安にさせてまで崩していい日常じゃない)

ふー、はー、っと二、三度深呼吸をしてからコクリとうなづいた。

ワントーン明るい声を出す。

「うん、私、今度からちーちゃんに合わせて登校しようかな」

そういうと、千歳の顔はぱっと明るくなった。

(私は間違っていない。間違っていない、ハズ)


「それがいいって、世界が違いすぎるんだよー、星野くんたちとはー!!」


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