星の降る夜に
病院

ー宮本さーん。宮本愛純さーん。第一診察室にお入りください。

「愛純、一人で行く?」

「ごめん、ついてきてもらっていい?1人じゃ怖くて…。」

「そっか。一緒に行くよー。」

ガラッ

「愛純。久しぶり。1ヵ月ぶりかな?」

「うん…。先生、あのね、今日入学式で緊張してたのもあったんだけど、朝から貧血出てて、あんまり調子良くないから学校帰りに寄ったの。」

「そっか。来てくれてありがとう。そろそろ定期検診の日だったけどね。」

「でも体もたなそうだったから。」

「大丈夫。分かってるよ。今日はあんまり詳しく検査はしないけど聴診と貧血度合いだけ確認して点滴するか決めよう。先に音聞くね。」

……

「うん。音は悪くないねー。瞼下げるよ。」

「うわー、よく我慢してたね。辛かったでしょ?点滴だけしようか。このまま帰っても辛いだけだからさ。するよ?」

「ん…。」

「今目眩あるかな?」

「ちょっと…」

「目眩あると気持ち悪くなっちゃうから洗面器置いとくからね。少し寝てていいよ。
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