ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
12. 告白

ライアン……?



ぽかんと開けっ放しの口は、それきり、閉め方を忘れちゃったみたいに動かない。

嘘でしょ……
どうして、彼がここに?


白昼夢でも見てるんだろうか。
ついに幻覚とか?

息を乱しながら現れたその人の、冴えわたった美貌は確かにライアン本人だったけど……


あまりに唐突すぎて。
頭の一部がショートしちゃったみたいに、機能停止してる。

ここはまず、自分の頬でもつねってみるべきかと、
本気で考え始めた矢先――


ダっと、ライアンが駆け寄ってきた。
そしてがばっと……「きゃああっ!」


力強い腕にお姫様だっこされてしまい、その首にしがみついた。

「ちょちょちょっと! 何するの!?」

「それはこっちのセリフだ。横になってないといけないだろ!?」

「は?」
何、よこ? なんか、お、怒ってる?
なんで?

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