只今、愛の診察中につき。
叶の手料理なんて、初めてだな。
何作ってくれるんだろう。
わくわくそわそわしているわたしに刺さるお客さんの殺人級の視線、視線、視線。
うー…、叶、早くして…っ!
すると、然り気無く(さりげなく)その視線からわたしを守るかのようにお客さんとわたしの間に入ってくれた人がいたー。
「あ…え、とっ。ありがとうございます…」
瞬さん。…だっけ?
「いえいえ。ひびきちゃん?」
瞬さんは、優しそうにニッコリ笑うと
わたしの耳にその整った唇を寄せて
「チェリーボーイを宜しくねっ」
「え。チェリー…?」
クスクス笑う瞬さんの言葉に首を傾げた時、
「しゅーんっ!!ってめぇはぁ!!」
叶がまたしても顔を真っ赤にしてすっ飛んで来た。
「あ、叶。ね、チェリーって何?どういう意味?」
「響は知らなくていいのっ!ホレ、行くぞ!」
「わっ!ちょっ…!あ、あのっ、ありがとうございましたっ!!」
叶がグイグイわたしの手を引くものだから
テンチョーさんや瞬さんにまともに挨拶できなかった。