只今、愛の診察中につき。


「せっ!先生っ!!!」

わたしは咄嗟に両手で顔を隠した。

だって、先生、
まだドライヤーで乾かしてない髪をザッと後ろに流して、下はスウェット履いてるけど、上半身は裸で…!

しかも少しだけ見ちゃったけど、細身なのに結構筋肉がついていて……、
色気がハンパないんだもん!!

「服着てください!髪の毛乾かしてください!」

顔を手で隠したまま促すも、遠退(とおの)くどころかこちらに近付いてくる気配。

そして、わたしの隣に座った。

恥ずかしいし焦るしでわたわたしているわたしの両手を顔からスッと放す。

すると、わたしの目に映るは色気駄々漏れの先生の姿。

あまりの恥ずかしさに目をそらしたけれど、
それを許す先生ではなかった。
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