只今、愛の診察中につき。


「ーーで?一体いつこんな奴と知り合ったんだよ?」

お昼時とあって店内は混雑していて騒がしく、
それがかえって会話を他人に聞かれなくて済みそうで都合が良かった。

3人とも昼飯がまだだったから、それぞれ好きな食べ物とドリンクバー頼んで、早速俺は本題を切り込んだ。

すると、響はビックリした表情で

「あれ?要さん、話してないの?」

「ん?彼氏ってことは伝えたよ?」

「もぉっ、」

相変わらず赤い顔で彼氏の腕をペシペシ叩く響。

それに対して、響の事が好きでたまらないって感じでニコニコしてる彼氏。

……なんか俺、いたたまれないんですけど。

下向いてコーラゴクゴク飲んでる俺に気付いた響は慌てて、

「あ、あのねっ?要さんは、その、わたしの、主治医なの」

「はあっ!?」

一際(ひときわ)大きな声がフロアー中に響き渡り、客の視線を一斉に集めてしまった俺。

彼氏は呆れ、響はもうそろそろ噴火するの?ってぐらい顔を真っ赤にして俯(うつむ)いた。

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