洗脳学級
正常
悔しいけれど、沙月の言う通りだった。


あたしはもうちょっとしたことでもアプリに質問しなければ、解決できなくなっていた。


朝起きて、ベッドの上で茫然と座り込んだ。


着替えをしてご飯を食べて、学校へ行く。


理解しているはずなのに、本当にそれでいいのかどうかわからなかった。


「アプリなら、教えてくれるかも……」


そう呟いてスマホに手を伸ばす。


起動しっぱなしにしてあるお役立ちアプリへ向けて、これからあたしはどうすればいいのか質問した。


《ボクが解決してあげる!》


聞きなれた声を聞いた瞬間、自然と笑顔になっていた。


不安や恐れが一瞬にして吹き飛んでいく。


《学校へ行く準備をするんだよ!》


画面上で飛び跳ねているウサギを見て、うんうんと頷いた。


そっか。


学校へ行く準備をすればいいんだ。


あたしはようやくベッドから立ち上がったのだった。

< 208 / 248 >

この作品をシェア

pagetop