洗脳学級
そう言ったのはサッカー部の卓治だった。


卓治もアプリはダウンロードしている。


「俺も練習方法をアプリに質問して変更してから、シュートの回数が増えたんだ」


そう言ってサッカーボールを蹴る素振りを見せる卓治。


「それってすごいじゃん。もしかしてプロ行けるんじゃない?」


あたしは目を輝かせてそう言った。


卓治と成仁の2人がプリ入りできたら、この学校の一大ニュースになることだろう。


「あぁ。俺は絶対に成仁には負けない。あいつより先にプロになってやる」


卓治は何かを決意したような目で、そう言ったのだった。
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