“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
待機していたら、お風呂から上がったアリアンヌお嬢様がやってくる。

「エリー、お風呂、とっても気持ちよかったわ。全身、薔薇の香りに包まれているみたいで」

「お気に召していただけたようで、嬉しいです」

バスボムのサプライズは大成功みたいだ。

お店で買ったら千円から二千円するバスボムも、自分で材料を買って大量生産したら安上がり。社会人時代の週末、私はバスボムをせっせと生産していた。

材料は重曹に柑橘酸、片栗粉に天然塩、無水エタノール、精油と、薬局とスーパーに売っている物で手軽に作れるのだ。

肩こり筋肉痛の時は、ローズマリーとラベンダーのバスボム。

大事な会議がある時は、集中力を高めるミント、ローズマリーのバスボム。

疲れが酷い時は、アルファルファのバスボム。

と、このようにその日の状態によって、いろいろ使い分けていた。

「蜂蜜薔薇水の化粧ジェリーも塗ったから、お肌もツルツル、プルプルよ。エリーの美容品はどれもすばらしいわ」

「そのようにおっしゃっていただき、光栄です」

「商売もできそうね」

商売するとなれば、国家錬金術師の許可がいるだろう。今は、内々だけで使っているので問題はないが。
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