自分より大切なもの
自分が悪いのは分かっている。彼がこうしてわざわざ説教をしてくれるのも、自分が単位を落としてしまわないようにと考慮してくれての事。……それは分かっているのだが、やはり鬱陶しい。
椿
「でもその時は、その時じゃない?」
面倒くさそうに投げやりにそう言った。心配してくれている彼のその気持ちは嬉しいが、椿にとって通学など、そこまで深い意味も無ければそこまでしてこの場所に来たいと思う理由も無い。椿からのその言葉に、佐古は呆れた表情でため息をついた。
佐古
「はぁ……。まったく今時のガキは危機感ってもんがまるで無いよ。お馬鹿さんなの?」
椿
「最近は全然休んでないんだし、早退もあんましてないじゃん。」
佐古
「お前遅刻はセーフとか思ってんの?休まなくったってな、毎回毎回遅刻してたら少しづつ蓄積されて結局結果は同じになるんだよ。いいか?じゃあ例えば毎回10分遅刻してきたとして、五日でもう50分だろ?ってことは……」
・・・ガミガミ、ガミガミ………鬱陶しい……小姑かお前は!
面倒くさそうにイライラした表情で頭を掻き始める椿。
椿
「………何?算数?算数のお勉強してんの今?じゃあ数学の先生にでもなれば良かったのにね!」
佐古
「あ?お前にでも分かりやすいように説明してやってんだろうが!(怒)」
椿
「遅刻しなきゃいいんでしょ?しな………いよ、もう。」
佐古
「……お前する気満々じゃねぇかよ。」
椿
「……もう帰っていい?」