自分より大切なもの




   ー10分前ー




   - 生徒相談室 -




椿
「……せ、生徒相談室………。」




 ドアを閉めると同時に佐古が言った。




佐古
「ここしか今空いてなかった。」




・・・え、そんな真面目な話?ちょっと焦ってきたんだけど…




椿
「まさか留年……とか、無いよね?」




 佐古は椿から目を逸らし、少しの間黙った。「そんな訳ねぇだろ。」そんな言葉が返ってくるとばかり思っていた椿。何だか胸騒ぎがする……。そして彼はこう答えた。




佐古
「………その、まさかだ。」





・・・え………嘘でしょ……。





佐古
「………なんつってな、ウソ。」





・・・ぶっとばしていい?こいつ………。





椿
「じゃあ話ってなによ。」



佐古
「何で昨日サボった?」



椿
「………………。」



 
 来ると分かっていたそんな質問に、椿は黙ったまま佐古から視線を逸らした。




・・・嘘をつくのは苦手だし、上手い言い訳も思い付かないし、早くミルクティー飲みたいし。




佐古
「去年単位ギリギリでお前……徹夜で課題やってさぁ、大変な思いしたじゃん。何でまた同じような事してんだよ。」



椿
「………………。」



佐古
「おい、こっち向け。いいか?このままだと本当に単位落とすぞ、脅しじゃないからな。」










・・・はい、じーっと見てますよー。これでいいんですかー?





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