愛のかたち
『うちの大学もうすぐテストだから嫌だなぁ。』


今日は暇だったので棚の拭き掃除とかしていると、村松さんがわたしに世間話をしてきた。

何!?不気味!!!

でもシカトは出来ない。


『大学のテストは大きいから大変そうですよね。』


ほんとは訳がわからなかったが、適当に言葉を選んで返事をした。


『でもサークルの飲み会があるからそれが楽しみなの。わたし水曜日いつも休みもらってるんだけど、それがサークルのためなの。』


『そうなんですね。サークルとか楽しそうですよね。どういうサークルですか??』


『うちのサークルは主はサッカーだけどほとんどお遊びなの。』

村松さんはすごく楽しそうに話した。

村松さんは2年生。

今サークルには1年生と2年生しかいないらしく、すごく楽しそうだ。


『村松さんってどこの大学でしたっけ??』

サッカーのサークルということ、お遊びということに引っかかりを感じた。

『県立大よ。』

『頭いいですね。県立大のサッカーって・・・もしかしてですけど原口孝浩とかいます??』


そう言うと驚いた表情でわたしの手をガッと掴んできた。

『なんで知ってるの??孝浩の知り合い!?!?』


『元・・・バイトしてたとこにいました。』

なぜか元彼とは言えなかった・・・。

嫌な雰囲気を感じて・・・。


『そうなんだー!!孝浩いい奴よね。うちのサークルの1番人気で今年県立大のいい男ランキングにも2位に入ってたのよー。ビデオ屋さんだったよね?新垣さんもそこにいたんだー。』


すごく親近感が沸いたらしく、村松さんは孝浩くんの話をいっぱいしてきてくれた。


彼女が最近までいたこと。

そして別れたことも。


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