愛のかたち
『咲貴~見たよ!!WWW!2人ともいい感じにうつっちゃって~!!』


卒業式の後、クラス全員と担任で教室を使わせてもらってパーティーをしていた。

担任がいるからもちろんお酒なし。

そこにWWW!を朝、コンビニで買って来た友美が見てニヤけながら言った。


『うわ・・このショットなんだ・・・。』


わたしたちが見つめ合って笑い合ってる写真だった。

手をつないで幸せそうに。


『1番大きく載ってるじゃん。かわいー!!』


そう、誰よりも大きく1ページ全部使ってあった。

ご丁寧にフルネームと年齢も下に書いてあるし。

恥ずかしい・・・・。



『もう・・捨ててその雑誌。』


『やだよっ!!拓也と一緒にまた見るんだもん♪』


友美と拓也さんは相変わらず仲良く、順調に続いていた。

友美は初めてだろう、こんなに長く付き合うのは。



『あーやだやだ。やっぱり辞めればよかったよ。』



『咲貴、もう卒業だよね。』


『うん、そうだね。寂しいね、やっぱり。』


『俊くんからも、卒業だよね?もう孝浩くんだけだよね??前にそう言ったよね??』


友美・・・覚えてたんだ。


『そうだよ。わたしはもう俊の影を追わない。』


『よかった。これでもう咲貴も幸せになれる。』


友美は満面の笑みだった。


『ずっとわたしたちは友達だよね??』


『咲貴ー・・・友達はないっしょ。親友だよ、親友!!』


そっか。

こんな親身になってくれるんだもん。

親友だよね、やっぱり。


友美に出会えてよかった。


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