私は冷たい人間です
あれから約1時間。
隠し撮りをしていたスマホの動画のデータと豚野郎を駅員さんに渡し、女子中学生にりんごジュースを奢って落ち着かせたりと結構バタバタだった。

学校へは遅刻したけど、事情は伝えられているので、ただ授業をサボれた。
普通にラッキー


「ねー、海唯(かい)ー。またヒーローしたんだってねー」
ケバケバの厚化粧の女の顔が近づいてくる。
昼休みだからいいけどもっと静かに話せんかね
「いや、野郎を社会的に抹殺しただけ」
「ウケる」
「だろ」
「まじ神」
「知ってる」
「おう」

この子は唯一、私のことを理解してくれている。

もともと可愛い顔してるのに「ギャルにハマったー」とかなんたらかんたら言って、ケバケバしている。
そのおかげかは知らんが、私はアメリカの先民族に親近感がある。
そんな親友、真衣(まい)のおがけでこの前のアメリカについてのテスト3点ゲット出来たよ

2人でわちゃわちゃ会話してると、クラスの女子が遠慮がちに、声をかけてきた。

「なー、海唯、明日ここのカフェ行かねぇ?」
「あ、あのさ、如月さん1時間目いなかったから伝えたいんだけど、化学のノート今日の放課後までに提出だよ」
「あ、今日は彼氏っちのおデートなの。めんごね」
「わかった。ありがとう」

今日までなのか。あの先生ノート採点細かいしちゃんと書かないといけないな。
早速化学のノートをバックから取り出し、まとめ直す。
真衣が真面目ちゃんかよー、とか言ってるけど無視。

「…ねえ、あのさ、如月さん」
ん?
顔を上げると、さっきノートのことを教えてくれた子の、グループがいた。
女子五、六人で1人を囲むとか、めんどい気しかしないんだけど。

「今、リサが、親切にノート提出すること教えてくれたよね?」
「うん」
てか真衣どこ行った
「お礼ぐらい言ってもいいんじゃない?」
「言ったけど」
「は?嘘つかないでくれる?」
「ついてない」
あー、もしかして真衣の声でかき消されちゃったのかも
「ごめんね、聞こえなかったのかも」
「は!?なに?リサの耳が悪いってこと?」
なんでや素直に謝ったのに。
( ´・ω・`)この絵文字を顔に表示して、この子達に教えたい
( ´・ω・`)( ˘ •ω• ˘ )( ´ • ω • ` )( ´・ω・`)
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