わたしの願い


「愛はさ、、俺のこと好き?」

とうとう聞いてしまった。

でも、ここで聞かないと、俺は前に進めない。

ここできっぱり嫌いだと言われたら潔く諦めよう。
愛のこと応援しようって思った。

でも結局は愛のこと信じ切れてなかっただけだった。


「渉くんには感謝してる。命を助けてもらったから。この命があそこで終わってたらわたしは家族の想いも知らないまま死んでいたかもしれないから」

この言葉を聞いた時俺の中でやっと一本の糸が繋がった。

あの日のことをいってるのかと。

俺はあの日、愛が突然いなくなってしまった日のことを詳しく聞いていなかった。

ただ、死のうとしたということしか。

それを助けてくれたのがあの人だったんだ。

それなのに、俺は嫉妬でイライラしてまともに見もしなかった。

今度会ったときは必ずお礼をいおう。

愛を助けてくれてありがとうって。



愛に抱きしめられている時間、俺は暑さなんて忘れていた。

「信じてほしい、龍希くんが大好き」

「愛・・ごめん。ありがとう。俺も大好きだよ、この先もずっと、愛をずっと愛すよ」


俺も愛を離さないようにと強く抱きしめた。

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