わたしの願い


「あれはさすがにやばくね?」


隣でみていた昴がそうつぶやいたのと同時に俺はかけだしていた。


「おい、龍希!」


そんな声も耳に入らずに俺は藍沢さんのところまでいくと体を持ち上げ保健室に連れて行った。


まわりからすごい悲鳴が聞こえたけれどそんなのどうでもよくて、ただ意識がない藍沢さんのことが心配で仕方がなかった。





保健室に連れて行ったあと、先生が少し用事で外すからいてほしいといわれ、俺は藍沢さんが寝ているベッド近くにある椅子に座った。



痛みを全く知らない綺麗な黒髪は、球技大会だからか一つに結ばれていてそれも新鮮だった。


それに、こんな近くで顔をはじめてみた。


俺はそこらへんにいる化粧バリバリの女子より全然かわいいと思った。


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