可愛がりたい、溺愛したい。
可愛がられて、溺愛されて。



依生くんと付き合い始めて、早数ヶ月が過ぎた今日この頃。


何事もなく、順調に進んでいると思った、依生くんとわたしに最近ちょっとした変化が起きた。


その突然起こった変化に頭を抱えている。


それが何かと言いますと……。



「……ほーの、起きて」


いつもの朝、いつもの依生くんの声。


重たいまぶたをゆっくり開けると、そこにいたのは依生くんで。


ここまでは何も変わっていない。



「おはよ。
今日はすんなり起きたね」


「ん……、おはよう」


目をこすりながら、身体を起こして、依生くんの顔をジーっと見る。


いつもなら、朝起きたら真っ先にギュッてしてくれて、キスまでしてくるのに……。



「どーしたの、ボーッとしてる」


ここ最近の依生くんは、急にパタリとわたしに触れようとしなくなった。


これがわたしの最大の悩み。

< 335 / 360 >

この作品をシェア

pagetop