私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
私も、きっと、こんなに素敵な人が歩いていたら、間違いなく振り向いていただろう。


そして、隣にいる女性を見ていろいろ思ってしまうかも知れない。


お似合いだとか、そうじゃないとか、いろいろ。


本人達にしたら余計なお世話なんだけど、とかく周りはいろいろ言いたがるんだ…


うん、仕方ないよね。


朋也さんは、本物の超イケメンなんだから…


最初から釣り合わないのは、わかってるし。


この状況に早く慣れるしかない。


朋也さんが動く度に揺れる前髪から覗く綺麗な瞳が、とても色っぽい。


カッコいい大人であって、色気もあって…


優しさもあって…


こんな人がどうして、今、私の隣にいるんだろう?


世界七不思議に入るよね。


でも…まあ、彼女ってわけじゃないし…


ちょっと複雑。


私は、いよいよタメ口に挑戦することにした。


『何…食べる?朋也さん』


『カレー。いいね、タメ口』


朋也さんが腰を曲げて、私の顔を覗きこんでそう言った。


顔同士が、くっつきそうなくらい。


頼むから止めて欲しい。


周りの目があるし、照れくさいよ。
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