私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『嘘…私に一目惚れ!?』


朋也さんと、前に会ってたなんて、私、全く思い出せなくて…


『恭香が入社した頃、第1会議室にお茶をいつも用意してくれてただろ?俺は、あのメンバーの中にいたんだ。黒髪でメガネの…社長の隣に座ってた』


『え…あ…あの、あの人!?』


確かにいた。


記憶の中に、ちゃんとあった。


だけど、今の朋也さんとは…全然違うような気がする…


あの頃、仕事のミスをするのが怖くて、ただ目の前のことを全うすることだけに、集中してたから。


とにかく必死だった、周りもちゃんと見えてなかったんだ。


余裕が全然無かった…と思う。


あの時の私を、朋也さんは見てくれてたって言うの?


本当に?


朋也さん、一目惚れしたって言ったよね?


信じられない、有り得ないよ、そんなこと。


もう、頭の中がぐちゃぐちゃだった。
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