好きになるには理由があります
「よし、おみくじも引いたし、帰れ」
と清春に言われた陽太は、
「俺の今日の野望は、この神社に来て深月を見たあとで、深月と一緒に、その辺の雰囲気のいい喫茶店に行ってお茶をする、なんだが」
と呟いていた。
そのとき、
「行って来なさい」
と母屋の縁側から万蔵の声がした。
経過が良好だったので、結局、週末前に退院してきたのだ。
「おじいちゃんっ」
と清春が祖父を咎める。
「まあちょっと行ってきなさい。
せっかく来てくれたんだから」
と言う万蔵に、清春は、
「うちのお祓いに深月とのデートはついてないっ」
と言う。
陽太がぼそりと呟いていた。
「……巫女さんとのデート、ついてたら来るやつ、結構居そうだな」