本当に私のこと好き?



ちゃんと私を見て伝えてくれる
私の言うことを聞こうとしてくれている



「同期会も親睦会も私だって楽しみにしてるの」

「…………っっ、でも、」

「私だって、慶太以外は男だって認識してないよ
山下くんは同期だし、部長は上司
口説かれたりもしてない」

「心配なんだよ、りかはその気が無くても相手は違うだろ?
りかを狙ってるってだけで腹立つ」


それはそっくりそのまま貴方に返したいよ
でも、慶太は自分の容姿もモテる事も自覚してる
それを仕事でも存分に利用してるのだ


「慶太だって、」

「りか?」


急に俯いて小さな声になった私に心配そうに覗いてくる


「慶太だって、さっき女の人が近かったよ
慶太が例え何も思ってなくても相手の人は慶太を好きかも知れない
私だって心配だよ?」

「りか…………えっと、それって…………」


何だか顔を赤くする慶太
ニヤケテル?
こんな事彼氏に言いたかないけど、ちょっと変態っぽい


「し、嫉妬?」


嬉しそうに聞いてくる姿に天の邪鬼な私は"違う"と反論したいけど
今は素直になりたい


「そうだよ?いっぱい嫉妬した
慶太モテるし
ねぇ、慶太………本当に私のこと好き?」


慶太の顔はみるみるうちに更に真っ赤に染まっていく
な、なに?


「か、可愛い……もう、無理
別れなんて撤回だからな
好きなんてもんじゃないよ、愛してるよ」


そう言うと熱い熱いキスをした


部長が既婚者って事は…………
今はまだ、内緒にしとこうかな







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