ハニー・ジンジャーエール
「どこまで話してんだよ」
「や、口が滑って………」
どうして私が萎縮しなくてはならないのか。
真山はニコニコ笑顔を向けるが、目は明らかに笑っていない。
「なんか僕、そろそろおいとましたほうがいいですかねー?」
「えっ」
「ネーム修正入れたらデータ送りますねぇ?ここの会計は経費で落としますんでー」
堀さんはそそくさと立ち上がり、伝票を持ってレジへ行ってしまった。
「まっ、待って!」
真山と私を置いてかないで!
堀さんを追いかけようと立ち上がるが。
がしっ。
「もう少し、話そうか?」
「話すことはアリマセンので腕を離してクダサイ」
「いいから」