藍と未来の一つ屋根の下
「LINE教えてよ。この前先に帰っちゃったから聞きそびれちゃってさ。後悔してたんだよね」

「交換しちゃおしちゃお」

美咲が未来と純を指差す。言ってること全然違うじゃん…

「君たち明日学校休みでしょ?クラブいこうよ。奢るから」

マー君が言うと「行こ行こー!」と美咲が叫び、「リー子はユッキとデートだからパス」とリー子は手を振ってお店を出て行った。



***



ステッカーが何重にも貼られた扉を開けて外に出ると、全身に響く音の嵐から解放された。

(タバコ臭い)

腕を顔に押し当てて未来は顔をしかめた。

今日は藍きてないといいな…

階段を上がって地上に出ると、夜の風が気持ちよく、未来は深呼吸をする。

クラブ「heart beat」のテナントビルの向かいのコンビニに入ると、未来は炭酸水を手に取った。

「あ、俺出すよ」

後ろから声をかけたのは純だった。

コンビニのイートインに座ると、純はビールのプルトップをあける。

「かんぱーい」

未来の前に缶を掲げたので、未来も炭酸水のペットボトルを缶にぶつけた。

「クラブとか苦手だった?」

純の顔はアルコールで少し赤くなっていた。

「音と…タバコがちょっと…」

タバコは昔ママも吸っていたけど、いつの間にか吸わなくなっていた。

「そういうの慣れてなさそうだもんね」
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