さよなら、Teacher
ビールが底をつく。その缶をくしゃっとつぶし、恵は仕方なくアパートに戻ろうとした。

こんなところにいても孤独を思い知るだけ…


その時、駅の方から出てきたヒロに気づいた。

そのかたわらには、化粧ばっちりで派手な雰囲気の高校生くらいの女の子がいる。


「ヒロぉ、カラオケいこーよー」
「えーかったりぃ」


ヒロは恵のすぐそばを通ったのに、気づかない。恵もヒロが彼女連れなのをみて、声をかけるのをためらった。


ー高校生でさえ、カップルで楽しそうなのになぁ。


恵はアパートに向かって歩き出そうとした。


「あれ、メグミ先生⁈」


歩き出した恵の背中に、ヒロの声が届く。

恵は足を止めて振り返った。

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